[原子力産業新聞] 2001年2月1日 第2073号 <3面>

[仏ユーロディフ] 濃縮施設の安全評価を報告へ

フランス核燃料公社 (COGEMA) が出資するウラン濃縮企業のユーロディフ社はこのほど、トリカスタンにある濃縮施設で実施した大がかりな安全性再評価報告書を今月中にも仏原子力施設安全局 (DSIN) に提出することになった。

83年に本格操業を開始した同施設では88年以降初めて、安全性や手順の再評価作業が昨年10月に実施されていた。結果は概して良好で、 (1) 六フッ化ウランの漏洩回数や量が激減した (2) 発熱反応あるいは爆発などの事故は皆無だった (3) イオン化した放射線による被曝リスクを適切に監理できた --- などの内容になるという。

ただし99以降、工程回路からのフッ化ウラン漏れを原因とする腐食は課題の1つになっており、安全規制担当局としては同施設での臨界防止、耐震設計や航空機がサイトに墜落する可能性も含めた事故シナリオに関する安全基準の確証などについても具体的な情報の提出を要請したとしている。

DSIN のA.ラコステ局長によると、今年は耐震対策の効果や腐食に関する調査結果を含めて多くの報告書が提出される予定で、耐震設計チェックの結果、必要とみなされた作業は18か月以内に実行に移す考えであることを強調した。


Copyright (C) 2001 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.