[原子力産業新聞] 2001年2月8日 第2074号 <2面>

[原子力安全委員会] 横浜で地方安全委開催へ

臨界事故テーマに24日

原子力安全委員会は第2回地方原子力安全委員会を今月24日午後1時30分から5時まで、横浜市中区尾上町の神奈川中小企業センター内の多目的ホールで開催することを決めた。テーマに「ウラン加工工場臨界事故調査委員会報告から1年を経た総括」と「新たな防災対策」を取り上げる。

安全委員会は昨年1月の委員会決定の中で「様々な機会を活用し地域や原子力事業の現場の声を聞いていく」とし、一層国民に開かれた委員会として顔の見える活動に取り組む方針を掲げた。これを踏まえ、初の試みとして地方安全委員会を昨年8月11日に茨城県東海村で開催。地元に関わりの深い案件を取り上げ、通常の安全委員会会合に近いスタイルで審議を行ったほか、地元参加者との質疑応答を取り入れるなどした。

第2回となる横浜での開催では、一昨年の JCO 臨界事故が主要なテーマとして選ばれたが、原子力反対の立場から臨界事故に高い関心をもつ参加者を交えて開かれる点で注目される。

会合では、原子力資料情報室と原水爆禁止日本国民会議が組織した「JCO 臨界事故総合評価会議」のメンバーとともに原子力安全委員が臨界事故の原因やその後の課題をめぐり質疑応答を行う。評価会議は臨界事故から1年後の昨年9月に報告書を発表し、独自の主張を展開している。

原子力安全委員、臨界事故調査委員会委員、関係省庁担当者らのほか、JCO 臨界事故総合評価会議からは代表を務める古川路明氏、原子力資料情報室の上澤千尋氏などが参加する予定。

委員会事務局では一般の傍聴者も募集する考えだ。


Copyright (C) 2001 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.