[原子力産業新聞] 2001年2月8日 第2074号 <3面>

[台湾] 立法院、原発建設再開を決議

与・野党の交渉、大詰めに

台湾の立法院 (議会) は1月31日の臨時本会議で、第4 (龍門) 原子力発電所の建設再開を求める決議を134対70の賛成多数で可決した。

これは先月15日、司法院大法官会議 (憲法裁判所) が「陳総統による同発電所の建設中止決定には手続き上の不備があった」と裁定したのを受けて、立法院の多数派である野党国民党議員らが取った措置。決議文によると、建設支持派は台湾の将来の電力計画で経済的社会的な発展の必要性と、安全性に何の問題もないことの両方に等しく配慮しつつ、非核国家の達成と言う究極の目標を内包した包括的な電源開発計画を描きだすよう求められている。それにも拘わらず、行政院 (内閣) の建設中止決定は憲法を無視しており、さらに、政治の混乱と経済の停滞および社会の不安をまねいた。このような経緯から、立法院としては「行政院の建設中止決定に異議があることを宣言するとともに、同建設計画遂行のために認められた予算措置が法的な拘束力を持つものであることを再確認する」と主張している。

立法院の王報道官は同決議の票決に入る前、問題解決のための協議を実施するよう陳総統に要請したことを立法院メンバーに伝えていた。票決の結果を受けて、与党民進党側も交渉に応じる意思を提示。陳総統も「立法院との対立やコストが最小限になるような解決策を探したい」と述べたと伝えられている。


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