[原子力産業新聞] 2001年2月8日 第2074号 <3面>

[米国] エンタジー社、Vヤンキー原発買収で倍額提示

米国のバーモントヤンキー原子力発電所 (54万kW、BWR) 買収をめぐり、エンタジー社は1月12日、アマージェン社が提示していた購入価格2,360万ドル (27億8,000万円) のほぼ倍額である5,000万ドル (59億円) を発電所所有者側に提示した。これを受けてバーモント州公益事業委員会 (VPSB) は近いうちに両者の提示条件について改めて検討する予定である。

英国のブリティッシュ・エナジー社と米国の PECO 社の合弁企業であるアマージェン社は、所有者側が選んだ交渉相手として昨年中にすでに買収条件で合意。今年1月1日時点の買収設定額4,000万ドル (約47億円) を毎日9万ドル (1千万円) ずつ減額していき、取り引き締切り日の6月30日には2,360万ドルとすることになっていた。これに対しエンタジー社が提示した条件は、今年中は5,000万ドルの固定価格を保証するほか、60日間の独占交渉権が与えられればさらに上乗せする準備があるというもの。

エンタジー社がこの取り引きに勝てば、同社が米国北東部で買収交渉に成功した原子炉数はピルグリム、フィッツパトリック、インディアンポイント1〜3号機に次いで6基目ということになる。一方、アマージェン社はこれまでに、オイスタークリーク、クリントン、スリーマイルアイランド1号機の購入契約をまとめた実績がある。


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