[原子力産業新聞] 2001年2月15日 第2075号 <1面>

[長期計画] フォローアップ実施へ

原子力委主導で4月にも実施

原子力委員会は策定後の長期計画に対し、原子力委員が主導的に計画の各分野を担当して、フォローアップ作業をしていくことで検討を進めている。

長期計画の策定にあたっては、策定会議のもとに第1から第6の分科会を設けて個別の分野を専門的に審議してきたが、委員会はその中で指摘された課題や必要な取組みを今後も継続的にチェックしていくことを、新たな活動方針の中で打ち出していた。

フォローアップを行う分野は、(1) 国民・社会と原子力 (第1分科会) 木元委員と森嶌委員が担当 (2) エネルギーとしての原子力利用 (第2分科会) 竹内委員と遠藤委員長代理が担当 (3) 研究開発の分野 (第3・第4分科会) 藤家委員長と遠藤委員長代理が担当 (4) 放射線利用 (第5分科会) 藤家委員長と木元委員が担当 (5) 国際問題 (第6分科会) 遠藤委員長代理と藤家委員長が担当−などとなった。

また、原子力委員会が重要視するとしている研究開発の評価に関しては、委員全員が任務に当たることになる。

こうした長期計画のフォローアップについて、遠藤委員長代理は6日に開かれた委員会で「3月半ば頃までに (1) から (5) の分野における課題と委員会としての進め方を議論し決定したい」との考えを示したほか、複数の省庁にまたがって行われる活動に必要ならば調整を行うとともに、「抜けが出てしまう」分野に対して委員会が各機関に働きかけていくこともあるとの考えを明らかにしている。

「国民・社会に対する原子力情報の発信のされ方を把握する組織を設けて、委員会として取り組むことも必要。また、ときには担当分野を超えて自由度のある運営をすべき」(木元委員) とする意見も出された。

委員会では各委員の意見を集約しフォローアップ活動の具体的なイメージを固めたうえで、早ければ4月から具体的に実施に移していきたい考えだ。


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