[原子力産業新聞] 2001年3月8日 第2078号 <1面>

[日本原燃] 高レベル廃棄物管理センター増設計画で了解願い

日本原燃は1日、青森県六ヶ所村の高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター増設計画について、青森県および六ヶ所村に対し、安全協定に基づく事前了解願いを提出した。

高レベル放射性廃棄物の一時貯蔵を行っている貯蔵管理センターの第1期貯蔵施設 (貯蔵容量・1,440本) へ、今年2月末までに搬入されたガラス固化体は464本。

今回発表された増設計画は、このまま年間200本程度のぺースで受入れを続けた場合、2005年度には満杯になる見通しとなったことから増設が必要となったために行われたもので、第2期貯蔵施設として、第1期と同数の1,440本分を増設する計画だ。

日本原燃では県および村から了解が得られ次第、国に申請する。

日本原燃ではこれまで、英仏から六ヶ所村に輸送される返還高レベル放射性廃棄物の総数は、ガラス固化体で3千数百本になるものと予測していたことから、第2期増設分もそれに見合った規模とする計画を立てていた。

しかし、再処理が進み、最終的なガラス固化体発生量が2,200本程度におさまるとの見通しが得られたことから、増設分は第1期施設と同数の1,440本に下方修正されることになった。

原燃はまた、再処理工場についても、設計の一部変更するための事業変更許可申請を行うことを、同日発表した。

使用済み燃料受入れ・貯蔵施設から発生する低レベル廃液を、同施設内で処理できるように「蒸発濃縮装置」および「固化処理装置」を設置するほか、事業指定申請当時、大型の再処理工場の運転実績がなかったことから、予想外の事象に備えて設置を計画した「小型試験設備」についても、フランスの再処理工場での実績などを踏まえて必要性がなくなったと判断し、設置を取り止めることとした。

さらに、今後建設する計画の第1ガラス固化体貯蔵建屋の西棟について、ガラス固化体を収納する管と管との幅を縮めることにより貯蔵効率を向上させるよう設計変更することなども、あわせて申請される。


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