[原子力産業新聞] 2001年3月8日 第2078号 <3面>

[中国] 台湾の原子炉建設問題で論評

中国の新華社は先月、台湾の第4原子力発電所問題が建設予算の執行再開という形で一段落したことについて、「決着したようで決着しておらず、混乱を取り除くのはますます難しいようだ」との論評を公表した。同社のコメントは次の通り。

先月15日付けの台湾各紙は「幕が下りた」という言葉で第4原発の工事再開を形容した。しかし、台湾政界の「核爆発」を誘発したこの問題は本当にこれで幕が下りたのか?ある民進党・立法委員は「この問題は一時休戦したに過ぎず、10月に再び戦うことになる」と指摘しており、台湾の世論がこの問題とこれが誘発した数々の政争を「抜け出しようのない泥沼」に例えているのも不思議ではない。

当地では第4原発問題が誘発した混乱は、実際には台湾の政権交代後の島内の根深い政治、経済、社会矛盾の激化の現れと見られている。暫時決着したとはいえ深層に潜む衝突のしこりが溶けることはなく、それは不可能である。

台湾の政治状況と当局の政治姿勢から見て、今日「第4原発問題」から抜け出しても、明日またどんな問題が噴出してくるかわからないと世論は見ている。
(中国通信)


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