[原子力産業新聞] 2001年3月15日 第2079号 <1面> |
[原子力委員会] プルサーマルめぐり対話促進打開へ対応検討原子力委員会は6日の会合で、佐藤栄佐久福島県知事が「当面の間 MOX 燃料の装荷は考えられない」とした東京電力福島第1発電所3号機のプルサーマル計画をめぐって意見交換し、委員会としてもこの問題に対して懸念を示したうえで、今後打開に向けて必要な対応を図っていきたいとの考えを示した。 席上、藤家原子力委員長は原子力政策と国民の理解を考えるうえで1996年の「3県知事提言」を出発点にすべきだと発言。提言に盛り込まれた要請にいかに応えられるか、過去5年間委員会が努力を積み重ねてきたとし、「委員会としては、行政庁とも事業者とも違った観点から取り組むことが必要だ」と述べた。そのうえで「誰が何を求めているか」を分析し、対話を実践していくことが重要であり、これからは嫌がられることに対していかに説明できるかが求められると強調した。 森嶌委員はこれに関連し、対話を行ううえでどのような人々にターゲットを設定しどのようにアプローチを図るかを十分に研究しなければならないとした。長期計画策定にみられるように、原子力政策は国民の理解を得ることとワンセットだと指摘し、原子力委員会がリーダーシップを取って理解を求めていくことが必要だと述べた。 また木元委員は、プルサーマル計画の実施に関して一応の合意は得られているのだろうが、国民の根底にある原子力政策に対する不信感を取除くため、委員会が腐心する必要があるとしたうえで、季員会が進んで対話を重ねていくことが重要だと指摘した。 |