[原子力産業新聞] 2001年3月15日 第2079号 <3面>

[米国] エネ省、MOX製造施設の建設申請

余剰プル削減計画が進展

米国原子力規制委員会 (NRC) は2日、サウス・カロライナ州にある米国エネルギー省 (DOE) のサバンナリバー・サイトにウラン・プルトニウム混合酸化物 (MOX) 燃料製造施設を建設するための申請書を DOE から受け取ったと発表した。

この MOX 燃料製造施設 (MFFF) は米露の兵器級余剰プルトニウム68メトリックトンのうち25トンを安全に処分する計画の一環として建設されるもの。ガラス固化プログラムと並行して、商業用軽水炉で燃焼利用できる形態にプルトニウムを転換する施設で、再度兵器に利用されることがないよう保障するため、原子炉ではワンス・スルーで燃焼させる計画だ。

DOE は昨年1月にサバンナリバーを MFFF 建設サイトとして正式決定したのと並行して、デューク・エンジニアリング&サービス社、コジェマ、ストーン%ウェブスター社で構成される企業連合の DCS を同施設の建設および操業発注先として選択。デューク・パワー社は同じサウス・カロライナ州で同社が操業するカトーバ原子力発電所 (各 125万1,000kW、PWR 2基)、ノース・カロライナ州にあるウィリアム・マクガイア原子力発電所 (各122万kW、PWR 2基) に MOX 燃料を装荷する意志があると表明している。

DCS が昨年末に策定した建設計画によると、来年の7月末に建設承認を得て、2006年にはコールド試験とホット試験の認可取得を予定しているが、今回の申請を受けた NRC は最初の審査の結果が良ければ、さらに詳細な技術審査を約1か月かけて実施するとしている。NRC はまた、この作業とは別に、環境審査の手続きや、この計画に関する情報入手およびコメント提出を希望する市民のための公開協議も検討中。公開協議の開催日程は NRC が建設申請の審査受け入れ後に官報に公表される計画だ。


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