[原子力産業新聞] 2001年3月22日 第2080号 <3面>

[台湾] 第3原発、送電線故障のため電源が喪失

台湾で17日に発生した送電線の故障により、第3 (馬鞍山) 原子力発電所 (各95万1,000kW、PWR 2基) の1号機で18日午前1時頃に電気系統設備が故障。所内の電源が喪失する状況となったが、緊急用ディーゼル発電機の稼働により同発電所は約2時間ほどで正常な状態に戻った。電源喪失による所外への放射能漏れはなく、周辺環境に影響はなかった。

台湾電力公司の説明では、濃霧のために第3発電所に送電している大鵬高圧変電所と龍崎高圧変電所の間で高圧送電線がショートし、1、2号機は相次いで運転を停止した。1号機の電源が喪失した時点で発電所では緊急用発電装置の作動を試みたが、A、Bどちらの装置も正常に作動せず、Aの発電装置室では白煙が上がるアクシデントもあった。しかし自動消火システムにより事態は直ぐに収拾している。同発電所では現在、電源喪失と発電装置故障の詳しい原因を調査中だ。


Copyright (C) 2001 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.