[原子力産業新聞] 2001年3月29日 第2081号 <3面>

[米-ロシア] 濃縮ウラン取引で新合意

手続きの簡素化図る

米国濃縮会社 (USEC) は15日、ロシアの核解体からの高濃縮ウランを希釈して商業用原子炉で利用するプログラムで、取り引き手続きを簡素化するための新たな合意文書に TENEX (ロシア原子力省の窓口企業) および、米国のコンバーダイン (ConverDyn) 社とともに署名したことを明らかにした。

同プログラムではこれまで米国政府の窓口企業を勤める USEC がロシアから低濃縮ウランを購入する際は、濃縮費の支払いのほかに原料と同じ量の天然ウランを TENEX に引き渡していた。しかし、ウランの移転手続きや計算方法などが複雑であるため、今後は USEC の天然ウランの在庫からではなく、代わりにイリノイ州メトロポリスにあるハネウェル・ウラン転換施設から TENEX 社が代用品の天然ウランを直接引き取れるよう新たなオプションを設けたもの。ハネウェルの施設は米国で唯一、天然ウランを原子炉用の6フッ化ウランに転換できる工場で、コンバーダイン社はハネウェル社のパートナーとして同工場専属の販売会社を務めている。


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