[原子力産業新聞] 2001年4月5日 第2082号 <3面> |
[フィンランド] 2つの町議会、5基目受け入れに同意ロビーサ原子力発電所 (各51万kW、VVER 2基) が立地するフィンランドのロビーサ町議会は3月5日、ティオリスーデン・ボイマ社 (TVO) が建設を計画している同国で5基目の原子炉受人れに18対9で同意した。 TVO は昨年11月に、この建設計画を政府に申請したが、同国の法律では原子炉サイトとして提案された地方自治体のうち最低1か所が受入れに同意することが政府が原則決定するための条件。もう1か所の候補地でオルキルオト原子力発電所 (各87万kW、BWR 2基) が立地するオルキルオト町議会も19日に19対8で第5原発の受入れ同意を決めている。 フィンランド首相は原子力の推進を公言 フィンランドエネルギー連合会が3月20日に伝えたところによると、同国のP.リッポネン首相はノルウェーの「アフテンポスト」紙のインタビューで同政権の原子力推進政策をアピールするとともに、「近年西欧のいくつかの国では国家のエネルギー・ミックスから原子力をはずしたが、これは経済的観点から見て愚かなこと」と評した。 同首相はまず、「必要とされないエネルギー源などない」という前提を強調。同国の電力会社がフィンランドで5基目の原子炉建設計画を国に申請している点について、「いくつかの環境保護団体はもしも5基目の原子炉が建設されたらフィンランド製品をボイコットするなどと抗議しているが、このような発言はテロリストの脅しに過ぎない」と強い調子で批判した。リッポネン首相はまた、隣国スウェーデンが今後さらに原子炉を早期閉鎖することはないと予想しており、「原子力の段階的廃止はスウェーデン政府の公式方針だが彼らがそれを望んでいるとは信じ難い」との見解を明らかにした。 |