[原子力産業新聞] 2001年4月12日 第2083号 <3面> |
[米国] NRC、新規原発建設で準備開始認可手続き整備など米国原子力規制委員会 (NRC) は3月30日、米国における新規原子力発電所の建設やサイト認可申請に関する準備および管理のために「将来認可プロジェクト機構 (FLPO) 」を創設すると発表した。 この組織は、米国で将来、新規に原子力発電所が建設されることになった場合に備え、関連する許認可手続きについて議論を始めたいという複数の電力会社や関連組織の要望に応えて設置されることになったもの。要望の中にはエクセロン社がペブルベッド型モジュール式ガス炉 (PBMR) の予備申請審査を求めているほか、将来的には建設認可を申請する意思を表明していることも含まれている。 申請側としてはこのほか、原子炉を建設する潜在的な候補地の予備認可を可能にする「早期サイト認可」に関しても近い将来、申請する可能性があると NRC に通達。ウエスチングハウス社が設計した受動的な安全特性を持つと言われる AP1000 については来年にも設計認証が申請されるとの予想がある一方、具体的な日程が不透明なため、NRC は今後、手続きを適宜効率化していく考えだ。 NRC としては FLPO に十分な機能を持たせることを目的とした9月末までの段階では NRC 原子炉規制局のスタッフを充てる考え。原子炉設計認証手続きなど規制プログラムに関して十分な経験を持つ者が交代で業務を担当することになる。この段階での FLPO の責務は将来の認可業務のためのプロジェクト管理機能を構築することで、具体的には NRC による規制の一部刷新、AP1000 設計の審査、PBMR の認可審査の準備、PBMR 予備審査に関する NRC 原子力規制研究局との調整、環境や立地プロジェクトの管理などが含まれるとしている。 |