[原子力産業新聞] 2001年5月10日 第2086号 <3面>

[フラマトム] 2000年決算、売上げが18.5%増

「原子力の見通し明るい」

フラマトム社は4月10日、2000会計年度に同グループ全体の売上げ高が前年実績から18.5ポイント伸びて49億8,000万ユーロ (5,578億円) に達したことを明らかにした。

売上げ総額のうち32%はフランス国内での実績だが、26%は北米、42%が世界のその他の地域であることから、「我々が世界的な規模で事業を展開していることが明確に示された」との評価を下している。同グループ内のエネルギー部門だけ見ると売上げ高は21億8,000万ユーロ (2,442億円) で、9.5ポイント増。主な理由としては仏国内でシボー2号機が昨年3月に運転を開始したことのほか、中国で嶺澳原子力発電所の完成が近くなってきたことを挙げている。

同グループでコネクター事業を展開するフラマトム・コネクターズ・インターナショナル (FCI) の売上げはさらに好調で、前年実績から35ポイント増の26億4,000万ユーロ (2,957億円) を記録している。同グループのP.ポンテ会長には、「2001年はグループ全体で良好な経済環境を維持し続けることは難しいかもしれないが、エネルギーとコネクター、両部門の力を統合する重要な過渡期になるだろう」との見通しを明らかにした。

ポンテ会長はまた、ドイツのシーメンス社と同グループの原子力部門を統合して設立したフラマトム ANP 社に関連して、「原子力サービスおよび原子燃料関係の見通しは、これまでどおり非常に明るい」と指摘。産業や技術、商業的な側面からも相乗効果が期待できると強調したほか、新規原子力発電所の建設市場復活を待ちつつ、リーダーシップを発揮していくはず」との展望を示した。

なお、これらの子会社は、今年の秋にも持ち株会社として発足する TOPCO グループの下に置かれる予定だ。


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