[原子力産業新聞] 2001年6月21日 第2092号 <4面>

[原電情報システム] 災害情報提供の新システムを開発

東海村に導入実績

原電情報システムは原子力防災情報システムを開発し、これまでに東海村にシステムを導入した。

万が一の原子力災害時に、原子力施設周辺住民の迅速な災害情報提供を行うためのシステム。防災関連の情報を多角的に発信できるように、住民台帳等のデータ、地図情報、福祉関係の情報などそれぞれの情報をデータベースに構築して、迅速にわかりやすく関連情報を表示できる。

住民の避難・誘導計画の検討など災害対策に必要な情報を公共施設に設置した大型画面に表示するなどの機能をもち、特に緊急時には通常画面に割り込んで防災情報を表示できる特長がある。通常時には福祉関係の行政サービスに活用でき、訪問介護等のサービス業務の管理が可能。

また災害時に地図面画上で指定した避難対象範囲の避難対象者数やその内訳 (男女数、高齢者数、要介護者数など) を即座に表示・名簿を作成し、住民を安全に避難・誘導する計画立案を支援することができる。

また通常時には福祉関連業務などの管理にも利用することができるという。

災害時の情報発信に関しては迅速な対応を可能とする機能を盛り込み、自治体からのお知らせや防災情報を、公共施設に設置してある大型プラズマディスプレイに文字やテロップの形で流すことができる。通常時には大型ディスプレイを使いテレビ放送やビデオ放映ができ、いったん緊急の事態が起これば、強制的に通常の画面に割り込んで防災等の情報を表示することが可能だ。

ディスプレイに流す防災情報やお知らせはすべて自治体から遠隔操作でき、ディスプレイそのものは設置場所に応じて床おき、壁掛け、天井吊り設置などに対応。

同社では、東海村への納入実績を踏まえ、他の自治体にも同システム導入についての提案をおこなっていく方針。


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