[原子力産業新聞] 2001年7月12日 第2095号 <1面>

[福井県議会] 核燃料税引上げを可決

11月から税率10%に

福井県議会は9日、電力会社などから徴収する核燃料税の税率を、現行7%から10%へ引き上げる条例を全会一致で可決した。今後総務省の同意を得て、11月から施行の予定。施行期間は5年間。

核燃料価格に課税する核燃料税は、自治体が独自に作る法定外普通税のひとつ。原子力発電施設設置にともなう安全対策や環境監視体制の整備、社会資本整備などに充てる目的で、1976年に福井県が5年間の時限措置として、全国で初めて制定した。当時の税率は5%で、初の更新となる81年に現行の7%へ税率アップを実施。以降約20年間更新を重ねていた。

これまで法定外税の新設および改定には国の許可が必要だったが、昨春の地方分権一括法による地方税法の改正で、同意制に変更されている。今回の税率アップは、現行条例の期限が11月9日で切れることを受けて新条例を制定するもので、福井県の2000年度の核燃料税税収は約45億円程度であることから、税率の3%引上げにより同県の税収は、年間約20億円ほど増える見通し。


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