[原子力産業新聞] 2001年7月19日 第2096号 <3面> |
[英国] BNFL、決算で大幅な損失GCR の業績低迷英原子燃料会社 (BNFL) は6月28日、今年3月末締めの決算で大幅な前損失を出したことを明らかにしたが、「減益はマグノックス炉の発電量が一時的に低下したためで、今後、実質的に前進していくための堅固な土台が築かれた」との見解を表明している。 決算報告によると、年間の総取り引き高は21億4600万ポンド (3481億円) で前年実績から8200万ポンド増加したほか、前年度に2億6200万ポンドだった留保損失は4600万ポンド (約82億円) まで縮小された。しかし、前年実績で7400万ポンドの税引き前利益があったのに対し、今年度は一転して2億1000万ポンド (376億円) の損失を出す結果になった。BNFL はこの原因として、国内最大級のマグノックス炉であるウィルファ発電所 (1、2号機とも56万5000kW) で休止期間が長引き、全体の発電量が通常の4割減の130億kW時に留まるなどマグノックス炉発電グループでの業績低迷を挙げている。 部門ごとの取り引き高については BNFL は次のように説明した。すなわち、マグノックス炉関係の実績は3億7200万ポンド (666億円) で1億9600万ポンド減。使用済み燃料・エンジニアリング部門も5000万ポンド減って5億4900万ポンド (983億円) となったが、状況は少しづつ改善されており、混合酸化物燃料工場 (THORP) では120億ポンドを受注している。 燃料製造および原子炉サービスでは ABB 社の原子力事業買収後に取り引き高が前年の7億3000万ポンドから最終的に10億4800万ポンド (1876億円) まで拡大した。原子力廃止措置および浄化サービスでも取り引き高が1000万ポンド増え、1億7700万ポンド (317億円) という結果になっている。 |