[原子力産業新聞] 2001年9月20日 第2104号 <2面>

[原子力安全委員会] 高レベルで安全調査会を設置

国民からの意見踏まえ審議

原子力安全委員会は17日、高レベル放射性廃棄物処分の安全確保を技術的側面から調査審議する専門部会として「特定放射性廃棄物処分安全調査会」を設置することを決めた。原子力発電環境整備機構が同日、特定放射性廃棄物処分の概要調査地区等の選定手順に関する考え方を公表するなど、同廃棄物処分の研究開発をめぐる事態の進展を受けて発足させたもの。

昨年6月に高レベル廃棄物の最終処分に関する法律が制定されたことを踏まえ、安全委員会では同年11月にすでに「高レベル廃棄物処分の安全規制に関する基本的な考え方について (第一次報告)」をまとめている。

処分にむけて関係機関での調査研究が進められるのに伴い新しい知見や技術が得られることが予測されるほか、今回、原環機構が概要調査地区の選定手順等を明らかにしたことから、安全委員会としてもこうした進展から得られる最新の知見を今後の安全規制の考えに反映することで高レベル廃棄物処分の安全確保につなげていく考え。

調査審議の内容は、(1) 国内外の最新の研究開発状況や処分事業の進捗状況を踏まえた最終処分の安全確保のための技術的事項 (2) 最終処分法に基づき所管大臣の経済産業大臣からの諮問によりその基本方針や最終処分計画の策定や改定に関わる安全確保のための技術的事項 −。

構成メンバーなどは今後決められるが、安全委員会では、国民から意見を広く聴取しながら、新しい調査会での審議を進める姿勢を打ち出している。


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