[原子力産業新聞] 2001年9月20日 第2104号 <4面>

[GE横河メディカル] 高速の断層撮影装置

高精度3D画像構築にも威力

GE横河メディカルシステム (本社=東京都日野市、伊藤伸彦社長) は、1秒間に最大26枚の断層画像を撮影できるマルチスライス CT (コンピュータ断層撮影装置) を今月中に発売する。

同装置は、「LightSpeed Ultra (ライトスピード・ウルトラ)」。従来機種の2倍以上の撮影速度を達成、高画質を維持したまま広範囲スキャンできるのが最大の特長で、同社 CT の最上位機種となる。

全身撮影においても、160cm の範囲を25秒と従来に比べ2分の1の時間で高速撮影できることから、1回の息止めで実施可能となり、患者の負担を低減できるという。心臓全体の撮影の場合でも、従来の半分の約20秒で撮影が完了できるため、特に心臓冠状動脈の狭搾などを調べる心臓特殊検査において高精度な3次元立体画像 (3D) の構築が可能となる。また、大血管から末梢血管までの 3D 画像構築も実現。従来では検出困難だった小さい病変部位の診断に貢献できるとしている。価格は8億8000万円。2002年末までに100台の販売を見込んでいる。


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