[原子力産業新聞] 2001年10月11日 第2107号 <3面> |
[英国] 政府、SMPのフル操業を認可日、独、スイスなどの市場ねらう英原子燃料会社 (BNFL) は3日、英国政府からセラフィールドにある MOX 燃料製造施設 (SMP) を商業規模で本格的に操業する認可を得たと発表した。 BNFL は、これは過去5年の間、政府の環境・食品・地方問題省 (DEFRA) と保健省が2つの独立の調査報告と5シリーズに及んだ公聴会の結果を十分吟味した末下した結果だと指摘。環境省が「SMP の操業による環境影響は無視できる程度」と明言したことに言及するとともに、「SMP の経済性は正当に評価された」と強調している。 同社はすでに、顧客達から SMP の標準事業ケースの40%にあたる契約を得ており、政府が委託した独立の調査機関はこれが99%に達する確証も十分あるとの見方を示した。海外では具体的に日本、ドイツ、スイスなどの MOX 市場が有望で、BNFL はこれらの市場にはすでに SMP から MOX 燃料を供給することが決まっていること、さらにスウェーデンでも同国政府が商業炉での MOX 燃料使用を許可すれば SMP の MOX 燃料が使用されることになっている点を明らかにしている。 BNFL の見積もりによれば SMP のフル操業開始により、300以上もの直接雇用が創出されるほか、西カンブリア地方全体の関連雇用は1800に及ぶとしている。 なお、BNFL が実際に SMP を本格的に操業するためには規制当局の原子力施設検査局 (NII) からプルトニウムを使った総合機能試験の承認を得る必要かある。 |