[原子力産業新聞] 2001年11月15日 第2112号 <1面> |
[COP7] 議定書に最終合意次期国会での承認めざすモロッコのマラケシュで開かれていた国連気候変動枠組み条約第7回締約国会議 (C0P7) で10日、京都議定書の運用について細目を決める法的文書が最終合意された。 削減目標が達成できない場合の厳しい罰則を課さない点などで、我が国の主張にEUなどが歩み寄りを見せ、合意に至った。 これにより、京都議定書は当初の目標どおり2002年内の発効を目指して各国が批准手続きを進める土台ができたことになるが、発効に向けた今後の流れが順調かどうかは不透明さが残るとの見方もされている。COP6 や COP7 で議定書合意を最も強力に押し進めてきた欧州でさえも現在のところ各国の姿勢にはばらつきが見られるが、アンブレラグループとして欧州とは違う主張を展開してきた国々がどの程度の対応の早さを見せるかが鍵になりそうだ マラケシュでの合意を受けて政府は12日、地球温暖化対策推進本部の会合を開き、(1) 同議定書の目標達成のため現行の地球温暖化対策推進大綱を見直す (2) 次期通常国会での議定書締結承認ならびに国内制度の整備に向けた準備を進める −など、議定書の締結に向けた本格的な取組みを本部決定として決めた。 加えて、政府の対策とともに、温暖化防止のためライフスタイルを変えるよう国民の理解と行動を求めることにしたほか、世界の温暖化対策が実効性をあげるためすべての国が1つのルールのもとで行動することを目標とし、京都議定書から離脱した米国に今後も建設的な対応を継続して働きかけるなどの姿勢を改めて示した。 |