[原子力産業新聞] 2001年11月15日 第2112号 <4面> |
[NSネット] 来年度活動方針決めるピアレビュー、客観性一層の向上へニュークリアセイフティーネットワーク (NSネット) は9日、理事会を開き、同ネットの2002年度活動骨子を決定した。 本格的活動開始から3年目を迎えるNSネットの2002年度活動は、設立趣旨である「会員間における安全文化の共有・向上」に向けた活動の一層の充実を目標に、評議委員会やNSネットセミナーなどにおける意見への具体的対応や、活動の一般の人々への積極的アピール。加えて活動の柱である相互評価 (ピアレビュー) のさらなる質的向上を重点に、各種活動を展開していく方針だ。 具体的には、安全文化普及活動として、原子力安全をテーマにした年次セミナーを9月に開催するとともに、経営トップ層および管理者層を対象とした階層別セミナーを開催 (トップセミナーは4月、管理者セミナーは7月と2003年2月) 。また、来年度より2巡目となる安全キャラバンについては、「安全文化の向上を会員内に広く普及させる」ことを目的に、原子力関連事業所を複数有する会員を優先的に、14事業所を訪問することとしている。 ピアレビューについては、10の事業所を対象に実施する予定。各会員への相互評価とは別に、各施設、プラントのそれぞれの安全性に関して、客観的に評価・判断するためのパフォーマンス指標について、会員や他産業での適用例に基づき検討が行われるほか、相互評価活動の客観性を高めるために、第3者のオブザーバー参加についても検討が行われる。 一方、情報交換・発信活動については、海外への情報発信について、主要なトラブル (例=INESレベル1以上など) についてのプレス文を、ホームページ上で速やかに公開するほか、「NSネットの組織・活動をよリ広く理解していただく」ことを目的に、新聞・雑誌などへのPR活動を実施していくとしている。 9日の理事会ではまた、NSネット役員の改選が行われた。改選された役員は次の通り (敬称略、全て理事)。 新任役員 佐藤和夫 (関西電力取締役副社長)、三宅芳男 (三菱重工業常務取締役)、武藤章 (三菱原子燃料取締役副社長) 退任役員 鈴木英夫 (三菱マテリアル取締役副社長)、日浦治也 (三菱重工業特別顧問)、前田肇 (関西電力特別顧問) |