[原子力産業新聞] 2001年11月29日 第2114号 <1面>

[核不拡散検討会] 産業界の理解促進にむけ保障措置などで議論

原子力平和利用・核不拡散検討会は22日、東京内幸町の航空会館で第1回原子力平和利用・核不拡散フォーラムを開催した。フォーラムは、日本原子力産業会議が事務局となり、2001年度の文科省委託事業の一環で実施するもので、今回を含め計3回の開催を予定している。

この日のフォーラムでは、主催者である原子力平和利用・核不拡散検討会主査の田中靖政・学習院大学法学部教授がモデレーターとなり、「IAEA シンポジウム『国際保障措置−検認と核物質に関するセキュリティ』の話題を中心として」のテーマで、2つの講演後、参加者の間で活発な意見交換が行われた。

講演では、安達武雄・日本原子力研究所環境科学研究部長が、「国際保障措置における核物質検認の動向について」という演題で、最近の保障措置強化をめぐる動きとならんで検証方法について評価を行った。続いて、栗原弘善・核物質管理センター専務理事から「IAEA 保障措置シンポジウムの概要−核物質防護・核テロリズム等について」の中で、米国同時多発テロ以降の国際保障措置の重要性と方向性について説明があった。

このフォーラムは、原子力平和利用の担保としての核不拡散政策や保障措置などについて、原子力関係者の理解を深めることを目的としているもの。次回は来年1月に開催の予定。


Copyright (C) 2001 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.