[原子力産業新聞] 2001年11月29日 第2114号 <2面>

[原子力安全・保安院] 廃棄物埋設・管理の4施設、第2回保安検査でも違反なし

経済産業省の原子力安全・保安院は22日、廃棄物埋設施設及び廃棄物管理施設に対する2001年度第2回保安検査 (保安規定の遵守状況に関する検査) の結果を発表した。

原子炉等規制法に基づき実施されるもので、今回の検査では、日本原子力研究所東海研究所廃棄物埋設施設、原研大洗研究所廃棄物管理施設、日本原燃濃縮・埋設事業所廃棄物埋設施設、日本原燃再処理事業所廃棄物管理施設の4か所を対象に、廃棄事業者およびその従業員が守らねばならない保安規定の遵守状況に関する検査を、東海・大洗原子力保安検査官事務所、六ヶ所原子力保安検査官事務所、放射性廃棄物規制課の原子力保安検査官が、立入り、帳簿検査、関係者質問などにより実施した。

検査の結果、全ての施設において「保安規定に違反する事項は認められなかった」が、より一層適切な運用を図るための改善事項として、大洗研究所廃棄物管理施設に対して (1) 保安規定第6条 (職務) における周辺監視区域の維持管理に関して、大洗研究所の組織規定等との関係を明確にすること (2) 保安規定第8条 (原子炉等安全審査委員会の審議事項)、第9条 (原子炉等運転委員会の審議事項) における原子炉等安全審査委員会の審議事項および原子炉運転委員会の審議事項に関し、各々の審議対称事項を具体例により明確にすること (3) 保安規定第119条 (保安措置および放射線管理) における職員等以外の物に対する保安措置および放射線管理に関し、記録等において見学者と職員等以外の者 (放射線業務従事者) との区別を明確に確認できるよう改善すること−を指摘するとともに、日本原燃再処理事業所廃棄物管理施設に対して、「今年5〜6月の軽微な設備等の異常事例について、原因究明もほぼ解明されたので、職員に事例の周知徹底、意識の向上および類似事例の防止を計るため、早急に保安教育を実施すること」を求めた。


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