[原子力産業新聞] 2001年12月6日 第2115号 <3面>

[オーストラリア] ハネムーン・ウラン鉱での操業を認可

来年、商業規模生産へ

オーストラリアのウラン情報センターが11月23日に伝えたところによると、豪州政府はこのほど、サザン・クロス・リソーシズ社によるハネムーン・ウラン鉱の操業申請を承認した。

同鉱はオリンピックダム鉱やビバリー鉱と同じく豪州南部のサウス・オーストラリア州に位置しており、今回の承認を受けてサザン・クロス社は来年後半にも原位置リーチング方式 (ISL) で商業規模の生産を開始する計画。最終的には年間900トンの U308 生産が見込まれるとしている。同社のD.ファルコンブリッジ副社長は、「ウラン価格が上昇するとともにウラン鉱生産産業が好調な時期にハネムーン鉱本格操業開始の見通しが得られたことは大きな前進だ」との見解を表明した。

現在、豪州ではエナジー・リソーシズ・オブ・オーストラリア社がレンジャー鉱、ウエスタン・マイニング社がオリンピックダム鉱、およびヒースゲート・リソーシズ社が今年初頭からビバリー鉱でウランを商業規模で生産中。ハネムーン鉱はこれらに続く豪州で4番目の大型ウラン鉱となるが、さらにジャビルカ鉱の開発もレンジャー鉱の近郊で計画されている。

豪州におけるウラン生産が実質的に拡大したのは、大規模なウラン鉱開発をナバレク (90年に操業停止)、レンジャー、オリンピックダムの三鉱山に制限していた労働党政権が98年に倒れてからのこと。昨年、豪州が輸出したウランの総量は8757トンで、国内で使用するウランも含めた総生産量は前年実績から27%増の8937トンに達している。


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