[原子力産業新聞] 2001年12月13日 第2116号 <3面>

[米NEI] 連邦政府による原子力施設警備に反対

米原子力エネルギー協会 (NEI) は11月30日、原子力関係施設警備に連邦政府の管理を導入しようとする計画に対して明確に反対の意向を表明した。

この計画は米議会・上院のH.レイド、J.リーバーマン、およびH.クリントンの3氏が前日の29日に記者会見の席で明らかにしたもので、原子力発電所警備法の名で法制化を検討していると言う。

NEI のJ.コルビン理事長は声明の中で、「米国では常に原子力産業界が原子力施設の安全性と警備体制を保証してきた。善意から出たものとはいえ方向性の誤った計画には賛成できない」と言明。仮に原子力発電所が完全武装でよく訓練された専門の準軍事組織に守られた民間施設だとしても、3議員の提案は存在しない問題に配慮した極めて慎重な政治的反応と言えると強調した。

同総裁はまた、「米国が国家の重要なインフラの範囲で警備体制を検証する包括的なアプローチを取るべき時なのにも拘わらず、今回のような提案では原子力規制委員会 (NRC) に原子力警備隊の設置を義務づけるといった断片的なアプローチになりかねない」と指摘している。


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