[原子力産業新聞] 2001年12月13日 第2116号 <3面>

[国際] 西側企業3社、天然ウラン購入契約を修正

米口協定下の取引きで

カナダの大手ウラン業者であるカメコ (CAMECO) 社とフランス核燃料公社 (COGEMA)、およびドイツのRWEニューケムの3社は11月26日、ロシアの核解体から出るウランの取り引きに関する商業協定で天然ウランの購入契約を年間購入オプションから年間の最低購入量を一定にする方式に修正したことを明らかにした。

この契約は93年に米国とロシアが結んだ軍用核物質を民生用原子炉燃料に変換する米露高濃縮ウラン協定に基づくもので、99年3月にこれらの西側企業3社がロシア原子力省 (MINATOM) の対外貿易機関である TENEX との間で締結した。ロシアの核解体から出た高濃縮ウラン (HEU) は天然ウランを加えて低濃縮ウラン (LEU) に希釈。これを米国の窓口機関である米国濃縮会社 (USEC) が購入して民生用原子炉燃料用に販売しているが、USEC が代金として支払うのは濃縮サービス (濃縮コンポーネント) 分だけで、希釈に使われた天然ウラン・コンポーネントについては同量を TENEX 宛てに輸送するという方法を取っている。

当初の契約によると、この天然ウランの一部を西側3社が年間合計で2400万ポンドまで購入できるというオプションになっていた。しかし、実際に米国の電力会社に販売される U308 の年間割当量は、2002年の1000万ポンドから始まり、それ以降、1200万、1400万、1600万、1700万、1800万、1900万ポンドと増加していき、2009年から2013年までの間は毎年2000万ポンドという計画になっている。

修正契約では西側3社が購入する量は2002年から2013年までの間、少なくとも米国の年毎の割当量と同量に規定される。期間中の合計で COGEMA とカメコ社がそれぞれ5300万ポンド割り当てられるほか、ニューケム社が1800万ポンド、TENEX 社が保有するのは残りの8200万ポンドということになった。

西側企業の購入や TENEX の販売の度合いに応じて、残った天然ウランは今後の HEU 希釈用、あるいは西側への再度売却用としてロシアの特殊な倉庫に保管されるとしている。


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