[原子力産業新聞] 2001年12月13日 第2116号 <3面>

[中国] 西電東送計画の第二段階に着手

【貴陽11月25日発新華社=中国通信】中国政府の関係部門は11月25日、貴州の安順火力発電所着工式をもって、中国が350億元の投資額で進めている西電東送計画の第2次プロジェクトが正式に始まったことを宣言した。

同計画は西部の電力を需要の多い東部に送ることを目的とする事業で、第二次プロジェクトの開始により第10次5か年計画期 (2001年〜2005年) に広東への送電容量を1000万kW 増強する電源計画と送電線計画がすべて着工したことになる。

第1次プロジェクトの7件はすでに昨年11月に着工しており、西電東送の重点プロジェクトである広西の紅水川における竜灘水力発電所建設計画も今年7月に始まった。今回着工した第2次プロジェクトでは、総工費167億3000万元で総出力440万kW の電源開発を進める。また、三峡と広東を結ぶ直流送変電計画、貴州と広東を結ぶ直流送電および交流送変電計画の3件の送電線開発を実施する。建設する交流送電網は1793キロメートルで変電容量は150万キロボルト・アンペア、直流送電網は1955キロメートル、600万kW に及び、これらへの投資総額は186億4000万元となっている。

国家発展計画委員会の張国宝副主任は、「第2次プロジェクトの開始は同計画と中国の西部地域の大開発が成功裏に進んでいることを示すものだ」と明言。西部地域の安価な電力を広東などの経済先進地域に輸送できれば、西部の資源の優位性を経済の優位性に転換できるだけでなく、東部の大規模な電力需要を満たして中国経済の持続可能な発展を促進するとともに、両地域が共に勝利するという目標が達成できると語った。


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