[原子力産業新聞] 2001年12月13日 第2116号 <5面> |
[日本原燃] BNFLと再処理試運転で技術支援契約高レベル廃液処理など減圧蒸発プロセスについて日本原燃はこのほど、英原子燃料会社 (BNFL) との間で、六ヶ所再処理工場の試運転に関する技術支援契約を結んだ。 今回締結されたのは、同工場建設にあたり BNFL から技術導入した高レベル放射性廃液処理などでの減圧蒸発プロセスの試運転に対して技術支援することを内容としたもの。契約締結は11月23日付けで行われた。 日本原燃はこの契約により、(1) 試運転の準備 (2) 試運転の実施 (3) 本格操業準備 −の各段階で、BNFL の操業経験に基づくノウハウの提供や技術指導・助言などを受けることになる。 また、操業開始後の再処理工場の運転操作等についての指導や助言も契約内容に含まれる。加えて、減圧蒸発の過程での不具合など予期しないトラブルが発生した時には、BNFL 側から原因究明や対応策の作成についての支援も行われる。 技術支援の対象となる「減圧蒸発技術」は、分離・精製施設での蒸発缶等の内部圧力を減少させ蒸発操作することで運転温度を低くし、腐食が起こりにくい環境にするための重要な技術。 BNFL はこうした技術的支援を具体的に実施するため、2003年2月に予定される化学試験の開始から05年の試運転終了まで同社から4名程度の技術者を六ヶ所村に派遣する。あわせて、BNFL としての技術支援を十分に行えるよう英国内で支援体制を整えるという。 日本原燃では、同様の技術支援に関して仏核燃料公社 (COGEMA) との間でも今年7月に含意し、9月からフランスに研修技術者を派遣したり、六ヶ所村の同社施設に技術指導者を受け入れるなど、再処理工場の試運転にむけ準備を進めている。 |