[原子力産業新聞] 2001年12月13日 第2116号 <6面>

[東電] 横浜の技術開発センターに電気の史料館公開

実物展示数多く

東京電力はこのほど、横浜市鶴見区の同社技術開発センター隣接地に、「電気の史料館」を完成させた。15日から一般公開を開始する。

同館は、東電創立50周年記念事業の一環として、これまで収集してきた電力技術や電力設備、電気事業に関連する史料を広く一般に公開することを目的に造られた施設で、約4000平方メートルの広大な展示スペースには、明治中期から現在に至る約740点の実物史料が所狭しと並ぶ。中でも圧巻なのは、タービンから発電機までを一体展示した、全長23メートルにも及ぶ「旧千葉火力発電所1号タービン発電機」で、同館の目玉とも言える「ここでしか見られないもの」。

もちろん、原子力発電コーナーも充実している。同コーナーの導入部では、核物理学に携わった科学者の肖像と業績を紹介。また、日本で初めて原子の火を灯した原子炉「日本原子力研究所 JRR-1」の初臨界チャートや、日本で初めて原子力発電に成功した動力試験炉「日本原子力研究所 JPDR」の制御棒、制御棒駆動機構、燃料集合体が展示されているのをはじめ、東電で使われている制御棒、燃料集合体、制御棒駆動機構の実物や、ABWRのインターナルポンプの実物も展示。更には福島第二原子力発電所2号機および柏崎刈羽原子力発電所3号機・6号機などで実際に使用したコンポジットドローイング (設計図)、エンジニアリングモデル (プラスチック製の立体模型)、CAD (コンピューターを利用した設計図) などが展示されており、原子力発電所のプラントの設計技術の変遷がわかりやすく紹介されている。

入館料は500円 (大人・大学生。中高生300円、小学生100円)。休館日は毎週月曜日 (祝日の場合は翌日) および年末年始。JR川崎駅西口より無料送迎あり。専門家による60分程度のガイドツアー (無料) が1日数回実施される。なお、公開の開始される15日〜2002年6月までは、オープン記念特別展示「Edison-電気のプロメテウス」が行われている。

詳細問合せは、同史料館 (電話 045-613-2400) もしくはホームページ (http://www.tepco.co.jp/rd/shiryokan/index-j.hrml) まで。


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