[原子力産業新聞] 2002年1月7日 第2118号 <1面>

[原研・サイクル機構] 新法人へ、両理事長が談話

効果的な統合めざす

政府の特殊法人等整理合理化計画が12月19日に閣議決定されたことを受け、統合後に独立行政法人化が予定される日本原子力研究所と核燃料サイクル開発機構の両理事長が談話を発表した。

村上健一原研理事長は、両機関の統合により、原子力の幅広い分野にわたり一貫した研究開発を先導的かつ総合的に行う研究開発法人が新たに誕生することとなるとした上で、「これまで原研が果たしてきた役割、実績および研究開発能力を十分に活かし、新法人が、わが国の原子力研究開発の更なる発展に寄与するよう積極的に取り組んでまいる所存」だとの意欲を示した。

一方、都甲泰正サイクル機構理事長は、「サイクル機構が行っている高速増殖炉の開発および核燃料サイクルの確立と高レベル放射性廃棄物の処理処分などの課題、また、日本原子力研究所が総合的に行っている原子力の基礎的および応用の研究である、原子炉、核融合、放射線利用等は何れも、21世紀を迎え、エネルギー問題や環境問題等の解決に向けてこれからも重要な研究開発である」との認識を示した上で、今後の新法人の設置に向けた取組みの中で大切な点として、「両法人のそれぞれの強みが効果的に統合されるとともに、逆に弱みは補い合えるようにすることが、行政改革の主旨に適うとともに、国民の皆様からの期待に応える道だ」との考えを示した。


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