[原子力産業新聞] 2002年1月10日 第2119号 <2面>

[原子力安全委員会] 調査会、HLW処分巡りワークショップ

原子力安全委員会の特定放射性廃棄物処分安全調査会は2月15日、高レベル放射性廃棄物安全調査に関するワークショップを港区のホテル・フロラシオン青山 (東京都港区南青山4-17-58 地下鉄各線表参道駅徒歩5分) で開催する。同調査会は、国内外における高レベル放射性廃棄物 (HLW) の処分計画が検討されていることや、各種機関での調査研究が進められていること等を踏まえ、処分の安全確保とその評価に関する考え方について調査審議を行っているが、その一環として広く意見を聞きながら進めることにしており、ワークショップを開催することにしたもの。

ワークショップでは松浦祥次郎原子力安全委員会委員長の開会挨拶につづき、鈴木篤之安全委員が高レベル放射性廃棄物処分について、その技術的背景と社会的要請に関する国内外の動向を報告、安全調査のあり方などについて考える。また海外の状況について、田辺博三原子力環境整備促進・資金管理センター・マネジャーが報告し、世界に先駆けて計画が具体化しつつあるフィンランドを例に、立地選定プロセスと安全規制の関連について考える。日本の計画については、山形浩史資源エネルギー庁原子力政策課放射性廃棄物対策調整室長が「特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律」制定までの経緯とともに、概要調査地区等の選定手順を紹介する予定だ。

さらに特別講演として米国エネルギー省サンディア国立研究所のE.ウエブ国際協力部長が「米国の類似施設の例 (WIPP) 」をテーマにとりあげ、類似の処分施設として米国において既に操業されている、TRU 廃棄物を処分する地層処分施設について、安全確保に関する技術的・社会的議論の帰趨を紹介する。

ワークショップの最後には、特定放射性廃棄物処分安全調査会長の秋山守東大名誉教授が議論のまとめを行うことにしている。


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