[原子力産業新聞] 2002年1月24日 第2121号 <1面>

[中部電力] 浜岡1号機配管破断、水素燃焼解明で調査開始

昨年11月7日に発生した、浜岡原子力発電所1号機 (BWR、54万kW) の余熱除去系配管破断事故について、水素の急速な燃焼が関連していた可能性が高いと推定されていたことから、そのメカニズムを確認するための検討を進めていた中部電力は17日、調査計画を取りまとめ、国へ報告を行った。

中部電力では破断は配管内に蓄積した水素が何らかの原因で着火・急速に燃焼し、配管に過大な内圧がかかったことにより発生したものと分析し、そのメカニズムを確認するため、解析および試験を実施することを決定。(1) ガス蓄積プロセスの確認 (非凝縮性ガス蓄積量の推定・ガス蓄積試験) (2) 着火プロセスの確認 (着火試験・圧力変動試験) (3) 配管の破談および変形プロセスの確認 (燃焼伝播解析・配管構造解析) −について調査を行うとともに、実施状況に応じて解析・試験内容の追加やその他の配管破断メカニズムについても検討を行うとしている。

試験は18日に開始されており、中部電力では評価・解析も含め、約2か月程度での終了を予定している。


中部電力の解析・試験計画の検討内容を適宜聴取してきた経済産業省原子力安全・保安院は17日、中電からの具体的な計画の提出があったことを受け、「予断を持たず、かつ進捗状況に応じ柔軟に取り組むよう」同社に対して指示をするとともに、解析・試験計画を踏まえた原因究明と再発防止策を確立するための、保安院としての今後の調査検討内容を決定した。


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