[原子力産業新聞] 2002年1月31日 第2122号 <3面>

[台湾] 06年4月に運開

台湾電力は17日、建設中の第4(龍門)原子力発電所の1号機(135万キッロワット、ABWR)は当初予定より3か月近く早い2006年4月30日に営業運転を開始する見込みだと発表した。

民進党の政権による建設中止決定に揺れた同発電所で作業の両開が下請け業者に通知されたのは、行政院と立法院が合意に達した直後の昨年2月15日のこと。その後、台湾電力は作業状況を把握するため、ジェネラル・エレクトリック社(原子炉蒸気供給系)やストーン&ウェブスター社(バランスオブプラント)、日立(放射性廃棄物管理システム〕、三菱重工(タービン/発電機)などの専門家から成る品質確証チームを直ちに現地に派遣。徹底的な検査の結果、大きな問題はないことを確認したとしている。

台湾では現在、国聖、馬鞍山、金山の3サイトで6基の原子炉が稼働中で、昨年これらの原子炉は2000年実績より20億キロワット少ない350億キロワット時を発電した。台湾全体の総発電電力量に占めるシェアも2ポイント減の21.6%となったほか、平均設備利用率も2000年実績から5.2ポイント減の約80%。それでも金山で87.63%、国聖で74.5%、馬鞍山でも77.3%という高利用率となっている。

利用率が低下した理由として台湾原子力委員会では、国聖発電所で2基とも定期検査に入ったこと、馬鞍山発電所で去年3月に停電事故があったことなどを挙げている。


Copyright (C) 2002 JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, INC. All rights Reserved.