[原子力産業新聞] 2002年2月14日 第2124号 <2面>

[世論調査] 太陽光に次ぐ期待

9日の「エネルギー・にっぽん国民会議」での議論に使われた世論調査は、資源エネルギー庁がプルサーマル問題など最近のエネルギー政策等について、昨年11月から12月にかけて実施し、全国13の政令指定都市と原子力発電所立地地域の住民から無作為に選んだ6000人のうち4367人から回答をえたもの。

調査内容をみると、「現在、電気・ガス・石油など日本のエネルギー供給についてどう感じているか」との質問に対して、「ある程度不安を感じている」が政令指定都市42%、立地地域50%と最も多く、「不安がある」と答えた人は全体で、政令指定都市が54%、立地地域が57%だった。

「今後のエネルギー政策で重要だと思うもの」は、「省エネルギーの推進」(政令指定都市64%、立地地域81%)、「新エネルギーの鱒入促進」(政令指定都市48%、立地地域73%)、「地球環境問題への対応」(政令指定都市38%、立地地域47%)の順で高く、「原子力発電の推進」は政令指定都市で18%、立地地域で15%だった。

その一方で、「将来の電源としてどれが主力になると期待しているか」との問いには「原子力」が「太陽光発電」(政令指定都市64%、立地地域89%)に次ぐ期待を集め政令指定都市で38%、立地地域で51%となっている。現実を踏まえてのエネルギー選択としてはやはり原子力が上位に登場するという、複雑な世論の構図が浮き彫りとなっている。

また「自分が住んでいる地域の電気を支える原子力発電所がどの都道府県にあるか」との問いには「知っている」人は立地地域では78%、政令指定都市が21%、「知らない」人が立地地域で8%、これに対して政令指定都市は41%と、双方に認識差が生じていることが明らかとなった。

さらに「国民のエネルギー問題、原子力発電への一層の理解をはかるために充実させた方がいいと思うもの」は、「テレビ・ラジオ等を通じたCM・番組」(政令指定都市73%、立地地域90%)、また「新聞・雑誌を通じた広告・特集記事」(政令指定都市68%、立地地域83%)、などとなっている。


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