[原子力産業新聞] 2002年2月14日 第2124号 <3面>

[中国] 秦山U−1、送電開始

中国で建設中だった秦山原子力発電所2期工事で1号機(64万2,000キロワット、PWR)が6日、浙江省海塩の送電網に接続された。

国家重点プロジェクトである秦山2期工事は第9次5か年計画(1996〜2000年)期間に中国が着工した4つの原発建設プロジェクト(合計8基)の1つで、1号機はその中で初めて送電を開始したユニットになる。中国核工業集団公司の李定凡社長は「秦山原発一期工事を自力で設計、建設、運転を始めた10年前から、中国核工業集団は原発の国産化に努力してきた。二期工事1号機の発電成功が原発国産化の一里塚になることは間違いない」と指摘。中国の原発事業が自力開発着手から先進技術の導入、吸収、自力開発能力の向上へと発展するとともに、行政的手段から市場経済への飛躍を遂げたと強調した。

また、秦山一期工事の30万キロワットの原型炉開発が60万キロワットの商業炉開発に進展したことから、中国では今後、100万キロワットの原子炉を自力で設計、建設するための基礎が整ったとの認識を示している。秦山2期工事は総投資額148億元で96年6月に本体工事が開始されており、設計寿命40年で出力60万キロワットのPWR2基を建設する予定。1号機は6月1日から最大出力で運転することになっており、年間40億キロワット時の電力を華東電力網に送ると期待されている。(中国通信)


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