[原子力産業新聞] 2002年3月7日 第2127号 <3面>

[オランダ] ペッテン研究炉を一時停止

オランダのエネルギー研究機関であるNRGは、当初予定を繰り延べ、ペッテン研究センターにある高中性子束材料試験炉(HFR)の一時停止を2月18日以降に決定した。

HFRでは操業を始める以前の84年に原子炉容器の溶接部に髪の毛程度の細い割れが発見されていたが、定期的な検査で現在まで変化のないことを確認していた。しかし、精度の高い新型機器による検査で、反対側にもう1か所、微細な割れを発見。同炉を一旦停止して、これが新しくできたものか、などの点を詳細に調べることになった。

当初、J・プロンク環境相の指示では2月8日から停止させることになっていたが、HFRが脳腫瘍の治療に必要な放射性同位元素を生産している関係上、停止は現在の運転サイクルが終わる18日以降、ということでオランダの原子力安全当局および同炉の所有権を持つEC共同研究センターと合意に達したもの。

NRGによると、今回は国際原子力機関が同炉に関する安全文化についても監査を行う予定だという。


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