[原子力産業新聞] 2002年3月14日 第2128号 <1面> |
[原産] 年次大会、さいたま市で4月22日から開催日本原子力産業会議はこのほど、4月22日から24日の日程で埼玉県さいたま市大宮ソニックシティで開催する第35回原産年次大会のプログラムを固め、公表した。 今回の大会は基調テーマに「政治・社会変化の中の原子力−今、試されるとき」を掲げ、22日午前の開会セッションから24日午後のセッション5まで6つのセッションで構成されている。 22日の開会セッションでは、西澤潤一原産会長の所信表明、末次克彦大会準備委貫長の講演のほか、政府関係者および埼玉県知事が所感を述べる。 続くセッション1では21世紀のエネルギー政策と原子力」について各国の代表が講演。J・コルビン米原子力エネルギー協会(NEI)理事長、P・コロンバニ仏原子力庁(CEA)長官、N・アスキュー英原子燃料会社(BNFL)社長、L・ボリショフ・ロシア科学アカデミー発電炉安全研究所所長、南直哉電気事業連合会会長のほか、フランスの環境問題専門家のB・コンビ氏が講演する。 23日午前のセッション2では「大都市圏と原子力施設立地地域の課題」を扱う。下平尾勲福島大学教授が基調講演を行い、西川正純柏崎市長、評論家の松田美夜子氏のほか大都市圏自事治体の首長らが参加したパネル討論で意見交換を図る。 同日午後のセッション3は「プルトニウムのりサイクル利用をなぜ進めるのか」と題するパネル討論。学識経験者に加え、電力関係者や核燃料サイクル開発機構関係者らが参加して、我が国の原子力にとり最重要課題のひとつであるプルトニウム利用について考える。 大会最終日24日午前のセッション4もパネル討論が予定されている。新しい社会経済環境下における原子力発電の貢献をめぐって、J・メりフィールド米原子力規制委員会(NRC)委員の基調講演の後、崔洋祐韓国水力原子力発電会社社長、R・クリッチ・エクセロン社副社長、S・ブロスナ・マグノックスエレクトリック社取締役、J・フィチ・ウエスチングハウス社上級副社長、十市勉日本エネルギー経済研究所常務理事らが意見を交わす。 同日午後のセッション5は、新型原子炉を中心として原子力技術の将来を展望する内容。「新型高温ガス炉の導入」「革新型軽水炉開発」「第四世代原子炉開発計画」「国際革新的原子炉・サイクル計画(INPRO)」「高速増殖炉サイクルシステム実用化戦略調査研究」−などについて国内外関係者が発表する。同じく24日の午後13時45分からは、恒例となっている「市民の意見交換の集い」が開かれることになっている。 大会の午餐会は23日昼に行われる。特別講演として河竹登志夫日本演劇協会会長が「世界の中の歌舞伎」を講演するほか、来年の年次大会が開催される福井県の栗田幸雄知事があいさつする。また、「原子力を考える若人の集い」は23日昼に予定されている。
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