[原子力産業新聞] 2002年4月11日 第2132号 <2面>

[原子力安全・保安院] 昨年度故障発生率は過去最低

経済産業省の原子力安全・保安院は4日、2001年度の原子力施設(経済産業省所管分)におけるトラブルを取りまとめ発表した。

原子力施設のトラブルは法律または通達に基づき、電気事業者、加工事業者、再処理事業者、廃棄物管理事業者、廃棄物埋設事業者などから保安院へ報告がなされているが、2001年度、原子力発電所(研究開発段階炉除く52基)から報告されたトラブルは計15件(法律に基づき報告されたトラブル11件、通達に基づき報告されたトラブル4件)。原子炉一基あたりになおすと約0.3件となり、2000年度(計26件、原子炉1基あたり0.5件)を大幅に下回ったばかりか、過去最低の発生率であったことが明らかになった。

一方、研究開発段階炉(発電の用に供する原子炉)については、01年度に報告されたトラブルの件数は1件(前年度2件)、その他原子力施設(加工施設、再処理施設、廃棄物管理施設、廃棄物埋設施設)においては0件(前年度1件)であった。なお、全てのトラブルについて、放射性物質による環境への影響はなかった。

また、これらトラブルについて、国際原子力事象尺度(INES)による評価(暫定評価含む)も併せて行われており、それによると、2001年度の原子力発電所のトラブルにおいては、レベル1が1件、レベル0プラスが3件、レベル0マイナスが11件。また、研究開発段階炉においては、レベル0マイナスが1件だった。


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