[原子力産業新聞] 2002年4月18日 第2133号 <3面> |
[フランス] フラマトムANP社、カナダ子会社を設立サービス市場に照準フラマトムANP社は3月29日、カナダの原子力サービス市場に照準を当てた子会社となる「フラマトムANP・カナダ杜」を設立したと発表した。 新会社の本拠地はオンタリオ州トロントの近郊に位置するエイジャックス町で、フラマトムANP社が蓄積してきた原子力サービスのすべてを市場での取り引き対象にカナダ全域における原子力サービスの契約主体となる予定。ます手始めとしては、米仏独を含むすべての地域のフラマトムANP社から供給される製品およびサービスを市場で取り扱うが、長期的には米仏独から技術を移転し、全てカナダの労働力によりサービス事業を展開していくことになるとしている。 フラマトムANP社のT.クリストファー社長兼最高経営責任者 (CEO) は、「当社にとってカナダ市場への参入は他に類を見ない挑戦でありチャンスでもある」と強調。同国の原子力産業にサービスを提供できることを待望していると抱負を語った。カナダ子会社の総支配人にはA.ウォルスキ氏が指名されたほか、M.ストリート氏がフラマトムANPのカナダ支部長を務めることになっている。 現在カナダでは14基の原子炉が稼働しているが、これらはすべて CANDU 炉。14基中12基までがオンタリオーパワー・ジェネレーション (OPG) 社の所有で、同社のピッカリング原子力発電所 (55万kW級CANDU炉 8基) とダーリントン原子力発電所 (90万kW級CANDU炉 4基) の両サイトはわずか20マイルの距離にある。フラマトムANP社のカナダ子会社はこれら2サイトの間に本拠を置いて事業チャンスを模索していくとしている。 |