[原子力産業新聞] 2002年4月25日 第2134号 <2面>

[フォーラム] さいたま市で若手フォーラム

部門越えて国際連携

東京電力の若手社員による自主組織「アクトーフォー・イーキューブ」と電気事業連合会の女性職員で構成する広報活動グループ「PA-women」が主催する「若手フォーラム」が23日午後、さいたま市ソニックシティ市民ホールで開かれた。

原子力、環境、広報といった別々の部門に所属しながらも共通にエネルギー問題に強い関心をもつ若手らみずからが様々な課題について考え積極的に意見を発信していこうというのがフォーラム開催の趣旨。7か国から19名がパネリストとして参加した。

この日はとくに「原子力とコミュニケーション」を主要テーマに取り上げ、一般の人と原子力専門家の距離を縮めるためのコミュニケーションの取り方をめぐり意見を交わした。

参加者らは各自の活動経験に基づいて、「"安全と安心" の視点から、一般の人に対しては、客観的な事実を提示するだけでなく主観的にとらえてもらえる人間性を介したアプローチが重要」「分かりやすい内容をあくまでも分かりやすい言葉で」「若者が核になってコミュ二ケーションに取り組むことが効果的」「原子力という限られた範囲でなく他の産業界の事例を参考にすることも必要」などといった意見を述べた。

フォーラムでは、同日午前に行われた議論も踏まえ、この日の総括として共同宣言を採択。単一部門の活動だけでは解決が困難な課題に対応していくためには、若手グループの間で幅広く経験や考えを共有していくことが大事だとして、今後「世界的で部門横断的なコミュ二ケーション・ネットワークを構築していく」ことを確認しあった。


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