[原子力産業新聞] 2002年5月9日 第2135号 <3面>

[ルーマニア] 大統領チェルナボーダ原発2号機の完成約束

ルーマニア原子力協会が4月19日付けで伝えたところによると、同国で唯一稼働する原子力発電所であるチェルナボーダ発電所(70万6,000キロワット、CANDU)を訪問したI.イリエスク大統領は、個人的にではあるが建設途中の同2号機(66万キロワット、CANDU)を完成させることを約束した。

チェルナボーダ発電所での建設作業再開を確認した大統領は、「4年の歳月を浪費したとはいえ作業が再開できたことは我が国の原子力発電にとって重要な成果」と評価。ルーマニア国営原子力発電会社のニュークリアエレクトリカ社、および同国原産会議であるルーマトムと懇談した中で、2号機が2004年までに完成するよう作業を促進する必要性について改めて言明したと伝えられている。

同2号機の建設についてはすでに昨年5月、ニュークリアエレクトリカ社がカナダ原子力公社(AECL)、およびイタリアのアンサルド社との間で6億8,900万ドル(923億円)で完成させる商業契約を締結。また、最近になってロシアが同発電所サイトでさらなる原子炉(VVER1000)の建設を8億ドル(1,072億円)で支援すると提案したことが明らかになっている。

なお、同国で稼働中のチェルナボーダ1号機は昨年1年間に50億500万キロワット時を発電しており、同国の総発電電力量に占める割合は10.4%に達した。


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