[原子力産業新聞] 2002年5月16日 第2136号 <3面>

[欧州連合] バンデリョス発電所サイトにITERを

スペイン原子力産業会議およびロシア原子力学会が4月30日付けで伝えたところによると、モスクワで開かれた国際熱核融合実験炉(ITER)計画の政府間協議で欧州連合(EU)の代表団はスペインが同国内のバンデリョス原子力発電所(108万1000キロワット、PWR)サイトをITERの立地地点として提案したことを明らかにした。

同計画の立地問題については、これまでに参加4極のうちカナダが「ITERサイトとして昨年、正式提案したクラリントンの環境影響評価を原子力安全委員会が概ね了承した」と言明。フランスのカダラッシュではサイトとして認定された場合に備えた認可手続きがすでに開始されたほか、日本もホスト国になる意志を表明している。また、ロシアの代表団はITER計画が同国の2002年-2005年までの特別プログラムの中でも、建設開始に備えて優先事項としている点を強調した。

なお、ロシア原子力省によると、今回の会合はITERの共同実現のために、今年末までに参加極が合意に達することを目指した正式交渉の第三段階だったという。


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