[原子力産業新聞] 2002年5月16日 第2136号 <4面>

[資源エネ庁] 19年ぶり前年割れに

2001年度の総需要電力量実績(速報)が14日、資源エネルギー庁から発表され、19年ぶりに対前年度実績割れになったことがわかった。

2001年度の総需要電力量は9633億kWh、前年度比1.9%減だった。1982年度以来、前年度実績を下回ったもので、一般電気事業者10社の販売電力量は、8241億kWh、円高不況の影響を受けた1986年度以来15年ぶりに前年度実績を下回る前年度比1.6%減。

これは、電灯、業務用電力等において、冷夏、暖冬の影響による冷暖房需要の稼動減に伴う電力需要の減少及び伸び悩みがあったこと、また、産業用の大口電力において、長引く景気の低迷に伴う生産調整等によって電力需要が減少したことによるもの。一般家庭やオフィスビル等で使用される電力では、新設住宅着工戸数が2年連続で減少していることから、電灯の契約口数が低い伸びとなり、また、民間建築物の着工床面積が減少していることなどを反映して業務用電力の契約kW数の伸び率も鈍化したことに加え、8、9月の気温が前年に比べ低く推移したことによる冷房需要の減少、1月以降の高気温による暖房需要の減少がみられたことなどから、電灯が21年ぶりに前年実績を下回る前年度比0.0%減に、業務用電力が同0.8%増の低い伸びとなった。


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