[原子力産業新聞] 2002年5月23日 第2137号 <3面>

[ロシア] 3基が正式閉鎖

ロシア原子力公社が伝えたところによると、同国初の原子力発電所であるオブニンスク発電所(6000キロワット、LWGR)が4月30日、当初の予定通リ正式に閉鎖された。

同発電所が運転を開始したのは54年6月27日のことで、世界的にみても米国のアイダホ国立エンジニアリング環境研究所(INEEL)で初めて「利用できる量の電力」を生産した3年半後と、まさに原子力開発の黎明期を象徴する原子炉といえる。

同炉はその後、主に研究炉として利用され、ビリビノあるいはペロヤルスク発電所など後続原発の技術的基盤の形成に大きな役割を果たした。同発電所サイトは今後、予備的な廃止作業が終わった段階で原子力開発の歴史博物館に改造される予定だ。

このほか、英国のブラッドウェル原子力発電所(各12万9000キロワット、GCR2基)が3月末に発電を正式に終了したことが判明している。

同炉を操業していた英原子燃料会社(BNFL)によると、同発電所の閉鎖は62年7月と11月の常業運転開始から40周年を目前に控えていたという。運転認可を10年延長するのに技術的な間題はなかったが、設備の更新などで数100万ポンドが必要との経済的な理由で閉鎖を決めたと説明している。


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