[原子力産業新聞] 2002年5月30日 第2138号 <4面> |
[日立、富士電機など] 変電事業移管へ日立製作所(庄山悦彦社長)、富士電機(沢邦彦社長)、明電舎(瀬古茂男社長)の3社は24日、会社分割制度を活用して、それぞれの変圧器、遮断器、開閉装置など変電事業を分割し、3社が設立した合弁会社である株式会社日本エーイーパワーシステムズ(森雅一社長)に移管することで合意したことを明かにした。 今年7月に調印を予定。10月1日に移管する。 変電市場が、電力自由化、規制緩和により大きく変化しつつあるなかで、国内市場は、電力自由化の進展により、電力会社の設備投資が抑制されているものの、IPP(独立電力供給事業者)の事業拡大やマイクロガスタービン、燃料電池など電源設備の分散化、高度経済成長時代に納入した機器の更新に伴う省エネルギー型設備への転換など、新市場への対応が急務になっている。また、海外においては、東南アジアや中国市場において電力需要が増加しており、電力流通システム市場が拡大しているものの、海外メーカーとの競争が激化している。 日立製作所、冨士電機、明電舎の3社は、変電事業における製品競争力の強化、優位技術の融合による新製品開発のスピードアップ、海外ビジネスの伸長を図るため、2012年1月に送変電、受変電、配電に関わる開発、設計、製造、サービス面において包括的な提携関係を構築し、その一環として2001年7月に、合弁会社「日本エーイーパワーシステムズ」を設立した。 日本エーイーパワーシステムズでは、3社の優位技術の融合による製品の競争力の強化を図るとともに、上海、シンガポールに事務所を開設するなど海外事業の強化を進めてきている。 |