[原子力産業新聞] 2002年6月13日 第2140号 <2面>

[日本原子力発電] 来月、熱出一定運転へ

日本原子力発電は1日から敦賀発電所2号機(PWR、出力116万キロワット(=写真))の第12回定期検査を開始する。約2か月の予定。

定検中には原子炉本体はじめ各設備の検査確認を実施するほか、7月上旬に予定される定期検査の最終段階である調整運転から、定格熱出力一定運転を実施するための準備を実施する。具体的には定格熱出力一定運転を導入するにあたり、運転管理の信頼性をより一層向上させるため、中央制御室に原子炉熱出力を常時表示する原子炉熱出力表示器を設置する他、運転情報を管理しているコンピュータのソフト改良や発電機出力の監視画面の改良を行なう。

また今回の定検中に、蒸気発生器の信頼性向上の観点から、湿分分離加熱器(A・B)第1段の伝熱管を銅系材料のものからステンレス系材料のものに取替え、蒸気発生器への不純物の持ち込みを低減するための工事を行う予定だ。

さらに燃料取替工事として、燃料集合体全数193体のうち、81体を取替える予定で、81体のうち8体は新燃料(全て高燃焼度燃料)となる。

7月上旬には原子炉起動・臨界、また発電再開(調整運転開始)し、定格熱出力一定運転をスタートさせる。定検終了は年8月上旬。


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