[原子力産業新聞] 2002年6月13日 第2140号 <2面>

[東電など] MOX容器フィンの浮上り対策まとめ

東京電力が、今後のウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料輸送に使用する予定にしていた、フランスに保管中の放射性物質等輸送容器(PNTL社所有MOx燃料輸送容器)11基のうちの1基において、昨年月に放熱用フィンが数ミリ程度浮き上がっていることが確認されたことから、同問題について原因と対策の調査を行なっていた東電は4日、国土交通省に対して、調査結果を報告した。

放熱用フィンの浮き上がりが確認された翌月にあたる昨年1月に東電は、調査のために社員をフランスへ派遣し、1基の少数のフィンがわずかに浮き上がっていることおよび、他の容器については、同様の浮き上がりが生じていないことの2点を確認した。調査を行った結果、@原因については、輸送容器本体胴外表面の低炭素鋼製オーバーレイの1部に腐食が発生し、放熱用フィンの溶接部が薄利、放熱用フィンが浮き上がったものと推定されるA対策については、低炭素鋼製オーバーレイの腐食が原因であったことから、新規製造する容器については、材質を耐食性の高いステンレス鋼に変更するとともに、点検・保守の強化を実施する−との結果を得たことから、国土交通省へ報告したもの。


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