[原子力産業新聞] 2002年6月13日 第2140号 <3面>

[仏・ASN] 圧力検知器設置を指示

フランス原子力安全・放射線防護総局(ASN)のA.ラコステ局長は.5月7日、2005年までに国内で稼働するPWR58基すべてに格納容器内の圧力を通常より高いレベルまで検知できる機器を設置するよう仏電力公社(EDF)に指示した。

EDFの原子炉には過酷事故後に格納容器内の大気を濾過して放出する減圧濾過フィルター(U5)が取り付けられており、事故後の格納容器内圧力が5バール(絶対値)に達した後でも大衆保護の措置時間として24時間後に内部の大気を放出するという設計になっている。EDFは事故後の減圧時間をさらに確保するため、2000年1月にこのフィルターの作動範囲を90万キロワット級PWRで7バール、130万キロワット級PWRおよび140万キロワット級であるN4型シリーズ炉の場合は6バールに上げるようASNに要請。ASNはこれに同意する一方、0〜7.5バールの範囲で格納容器内の圧力を測定出来る検知器の設置を条件付けたと伝えられている。

また、検知器の設置時期についてEDFは20年に1度義務づけられている大規模な原子炉の点検期間を希望していたが、ASNは「すべての原子炉について2005年まで」と言明。EDFは、9万キロワット級では2005年までに、130万キロワット級は2003〜05年、N4型については04〜05年にかけて通常の停止期間を利用して検知器を設置するとの考えを朋らかにしている。


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