[原子力産業新聞] 2002年6月20日 第2141号 <1面>

[日本原子力発電] 福井県が正式に受入れ

日本原子力発電の敦賀発電所3、4号機増設計画について、福井県は3日、同計画を国の軍源開発幕本計画へ組み入れることに同意する知事意見書を、経済産業省・資源エネルギー庁へ提出した。これにより、わが国初の改良型加圧水型炉の建設計画は大きく前進した。

日本原子力発電の敦賀発電所3、4号機増設計画について、福井県は3日、同計画を国の軍源開発幕本計画へ組み入れることに同意する知事意見書を、経済産業省・資源エネルギー庁へ提出した。これにより、わが国初の改良型加圧水型炉の建設計画は大きく前進した。

意見書は、西川一誠副知事が同日午後エネ庁を訪れ、河野博文長官に手渡した。意見書には@安全規制体制の強化など「安全確保対策」A核燃料サイクルの推進など「原子力政策に対する国民合意の形成B防災訓練、テロ行為等の防止対策といった「防災対策」C温排水の環境影響評価など「環焼保全」D近畿自動車道の早期完成、北陸新幹線の早期建設、福井空港の整備などといった「重要プロジェクトの推進」E企業誘致、電源3法交付金制度の拡充と使途の弾力化などといった「電源地域等の振興」−の6項目の要望が盛り込まれた。これらに対し、国が誠意と責任ある対応をすることを前提に、電源開発基本計画への組み入れを「異存ない」と回答している。

敦賀3、4号機は、わが国初の改良型加圧水型軽水炉(APWR)で、出力は各百53万8000キロワット。3号機2009年、4号機2010年以降の運開が予定されている。

今回の知事の同意により、敦賀3、4号機増設計画は、電源開発基本計画への組み入れに向けて大きく前進したことになる。なお、原子力発電所建設への同意は、昨年4月に二井関成山口県知事が、中国電力上関1、2号機建設計画に対して行なって以来のこと。


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